航空従事者技能証明
・航空従事者でなければ航空業務を行ってはならない。法28条
・航空業務を行う場合は、技能証明書を携帯しなければならない。(法67条)
 → 航空業務法2条2項
航空従事者技能証明は申請により大臣が行う(法22条)
種類(法24条) 要件(法26条、規43〜44条、施行規則別表第2参照) 業務できる範囲(※1)(法28条、法別表)
定期運送用操縦士 21歳 飛行時間 ・機長(航空運送事業)で操縦に2人要するもの
・事業用操縦士の範囲
事業用操縦士 18歳 ・航空運送事業の機長で操縦に1人を要するもの
・航空運送事業で機長以外
・航空機使用事業
・報酬を受けて無償の運航(※2)
・自家用操縦士の範囲
自家用操縦士 17歳
(滑空機16歳)
報酬を受けないで、無償の運航
一等航空士 18歳 航法実施経験 位置、進路の測定、航法資料の算出
二等航空士 17歳 航法実地練習 位置、進路の測定、航法資料の算出(天測以外)で、航法基準目標物地点間が1300kmを超えてはいけない
航空機関士 18歳 機関士実地練習 乗り組んで発動機及び機体の取扱(操縦装置を除く)
航空通信士 17歳 第1・2級総合無線通信士又は航空無線通信士(法26条の2) 乗り組んで無線設備の操作(※3)
一等航空整備士 20歳 耐空類別 飛行機輸送C、T又は回転翼輸送TA、TBの整備経験 整備した航空機について法19条の確認
二等航空整備士 19歳 技能証明を受けようとする航空機の整備経験 〃(耐空類別 飛行機輸送C、T 回転翼輸送TA、TBを除く)
一等航空運航整備士 18歳 耐空類別 飛行機輸送C、T又は回転翼輸送TA、TBの整備経験 整備(保守及び軽微な修理)について法19条の確認
二等航空運航整備士 18歳 技能証明を受けようとする航空機の整備経験 〃(耐空類別 飛行機輸送C、T 回転翼輸送TA、TBを除く)
航空工場整備士 18歳 技能証明を受けようとする業務の種類についての経験 整備又は改造した航空機について法19条1項の確認

(※1) この他に技能証明の限定がある(下、「技能証明の限定」参照)
(※2) 操縦士は報酬を受けるが運航自体は無償のもの
(※3) 操縦士、航空士、航空機関士は、無線設備の受信操作(無線従事者免許を有している場合は、無線設備の操作)ができる
(法28条)


技能証明申請書(規42条)
 → OCR様式(規239条の2、告示)

飛行経歴証明書類及び無線従事者免許は申請書提出の日から2年以内に提出する(規42条)

※試験に不正があった場合、大臣は最長2年間申請を受理しないことができる。(法27条2項)
※技能証明取消を受けてから2年を経過しない者は申請できない。(法27条1項)
→ 技能証明は航空法違反や重大な過失等があった場合取り消される(法30条)
ポイント
・日本国籍を有していなくてもよい
・航空経歴の確認方法について(空乗2107号 H12.7.28)
試験科目(規46条、施行規則別表第3)
・学科試験に合格した場合はその後2年間学科免除(規48条)
 → 科目合格は全科目を受験した場合のみ認められ1年間有効(規48条の2)
・実地試験は模擬飛行装置又は飛行訓練装置を使用して行うことができる(規46条の2)サ
 ※試験の一部又は全部を行わない者(法29条4項)
・航空大学校及び大臣が指定した養成機関の課程を修了した者
・外国の技能証明を有している場合も同様であるが国語能力試験は免除されない。(規50条)
技能証明の限定(法28条2項)
 1.全操縦士、航空機関士、一・二等航空整備士(法25条1項、規53条)
a.航空機の種類による限定
航空機の種類 等級
飛行機
飛行船
回転翼航空機
陸上 単発 ピストン
タービン
多発 ピストン
タービン
水上 単発 ピストン
タービン
多発 ピストン
タービン
滑空機 曳航装置なし動力滑空機
曳航装置付き動力滑空機
上級滑空機
中級滑空機
(操縦士を除く)
試験に使用した航空機によって
全操縦士・航空機関士(飛行機・飛行船)→単発・多発の項まで限定
全操縦士・航空機関士(回転翼)→ピストン・タービンの項まで限定
全整備士(飛行機・飛行船・回転翼)ピストン→ピストン全てOK、タービン→単発・多発の項まで限定
全整備士(滑空機)動力→滑空機全てOK、上級→上級及び中級に限定
 ※滑空機の種類(規5条の3、施行規則付属書第1)
  ・動力滑空機
  ・上級滑空機(耐空類別1種・2種)
  ・中級滑空機(耐空類別3種)
b.型式による限定(法25条2項、規54条)
 ・操縦士 → 操縦に2人必要な航空機又は大臣に指定された型式
 ・航空機関士 → 実地試験に使用した型式
 ・整備士(回転翼) → 実地試験に使用した型式又は大臣が指定する型式
 2.航空工場整備士(業務の種類)(法25条3項、規55条)
・機体構造関係
・機体装備関係
・ピストン発動機関係
・タービン発動機関係
・プロペラ関係
・計器関係
・電子装備品関係
・電気装備品関係
・無線通信機器関係
技能証明が必要ないもの
・試験飛行の場合で大臣の許可をうけたとき(法28条3項)サ
 → 超軽量動力機(空乗第123号 H11.7.26)サ
 → 自作航空機
・初級・中級滑空機の操縦(規51条)
・本邦外の各地間を航行する航空機において告示で定める者(規51条、本邦外の各地間を航行する航空機において航空業務に従事するのに必要な知識及び能力を有する者を定める告示)
・操縦教員の監督の下に行う操縦練習で大臣の許可を受けた者(技能証明なし又は限定以外)(法35条1項)
 →操縦教育証明(規64条)
ポイント
・技能証明の有効期間は特にないが、航空運送事業で60歳以上の場合には制限がある
・操縦練習関係まとめ(法28条3項、法35条、法92条関係)
・トーイング操縦できる者(操縦士以外) → 一・二等航空整備士で訓練を受けている者
 ※トーイング(規188条)


航空身体検査証明
航空機に乗り組んでその航空業務を行う場合は、航空身体検査証明書を携帯しなければならない。(法67条2項)
大臣又は指定航空身体検査医は、申請により、技能証明を有する者で航空機の運航を行おうとする者について、航空身体検査証明を行う。(法31条1項)
 → 指定航空身体検査医の要件(規61条の4)
航空身体検査証明申請書(規61条)
資格に応じて身体検査基準及び身体検査証明書が決まっている(規61条の2、別表第4)
有効期間(法33条)
・定期運送用操縦士 6ヶ月
・その他 1年
ポイント
・指定航空身体検査医から証明を受けた場合に、大臣に届け出る必要はない
・有効期間内であっても、身体検査基準に適合しなくなったときは、航空業務を行ってはならない(法71条)
・60歳以上となった場合は、有効期間内でも6ヶ月毎に所定の検査を受けなければならない

計器飛行証明
使用する航空機の種類に係る次の技能について、計器飛行証明を受けていなければ計器飛行を行ってはならない。(法34条1項)
・計器飛行
・計器航法による飛行で110km又は30分を超えるもの(規66条)
・計器飛行方式による飛行
※それぞれの定義についてはこちら(法2条)参照
※種類は飛行機と回転翼の2種類
※「110km又は30分」→計器にのみ依存する距離又は期間である。例えば地上の目標物が110km以上先にあっても視認することができ、計器のみに依存しなくても飛行できる場合等は含まれない。

計器飛行証明の要件(施行規則規別表第2)

計器飛行証明が必要ないもの
・限定が飛行機の定期運送用操縦士は技能証明時に計器飛行の試験を行っているため必要ない
(法34条1項)
・一定の資格を有する監督の下で行う計器飛行の練習(法35条の2)